コラム

道具のおはなし

  • LINEで送る

印刀から手作りです

 

私達が使用する印鑑を彫刻するための刀は印刀と言います

普通の彫刻刀と違って

これは市販されている物ではありません

道具が無いので手作りの道具で作られている職人さんをTVでよく見られると思います印章業も同じで道具から手作りなんです

刀を打つ事は出来ないので、そこまでは用意して頂くのですが

そこからは職人さんそれぞれに工夫して持ち手を作り刀を研いで完成します

吉祥堂の場合の印刀は祖父が持ち心地・気持ちよく作業できるように考えられた物を代々作るところから教わっています

私も「今日から教わるぞ!!」となった時に祖父が出してきてくれたのがむき出しの研がれていない刀と切りっぱなしの竹と籐でした(笑)

 

これはその時から使っている私専用の刀達。相棒ですね^^

まだまだ作って7~8年しか経ってないので祖父や両親のようないいツヤが持ち手部分には出てないんです

ほぼ皆の物に比べたら色白で新品同様ですねw

刀が研がれていない状態から作ると言いましたので、勿論刀も自分で研がないといけません

小さな印鑑を作る物ですから刃先は太くても1mm。一番細い物になると0.1mmよりも細い物になります。

修行開始した頃はポキポキポキポキ折っていました;

折っては研ぎ、折っては研ぎして上達していきます。その研ぐのも1発ではなかなか上手くまっすぐ出来ずに刀もどんどん短くなってしまったものです;

今でも折る事はあるんですけどね;(固い印材だったりとか)でも研ぐのは上手になりましたよ☆

祖父や両親はやはり慣れたもので永年のコツとカンなのかな?

ビシっと微動だにしない刀を持つ右手はブレずに切れ味が鈍くなった刀を研いでいきます

気持ちいい研ぐ音が聞こえてくるんですよ^^

 

 

 

今回はこだわりの道具についてのお話でした。

  • LINEで送る